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「EUフィルムデーズ2010」で、ジョナス・メカスとユリュス・ジスの代表作が出品される

来る5月28日から6月20日まで、「EUフィルムデーズ2010」が東京国立近代美術館フィルムセンターにて開催されます。今年、リトアニアからは実験映画の先駆的な作家として著名なジョナス・メカスの代表作『リトアニアへの旅に追憶』が出品されます。また、同じリトアニア出身で、メカスのもとで学んだユリュス・ジス監督の日本では初公開となる短編映画『The Window(窓)』を併せて上映する運びとなりました。以下に2人の略歴と作品をご紹介し、皆様のご来場をお待ち申し上げます。


ジョナス・メカス(Jonas Mekas):1922年生まれ。リトアニアのセメニシュケイ出身の詩人・映像作家。第2次世界大戦の終結後、ドイツ各地の難民収容所を転々としたのち、1949年にニューヨークに移住。母国語にかわる表現手段としてボレックス=16ミリカメラを購入して祖国からの移民、友人や家族を撮り始め、その後の『リトアニアへの旅の追憶』『ロスト・ロスト・ロスト』『時を数えて砂漠に立つ』など、「日記映画」と呼ばれる独自の映像表現に結実させる。1970年には世界各国の実験映画の収集・保存を目的とする〈アンソロジー・フィルム・アーカイブズ〉を創設、現在も館長を務めている。


リトアニアへの旅の追憶(Reminiscences of a Journey to Lithuania)
1971年の夏、弟で映像作家のアドルファスとともに故郷のセメニシュケイを27年ぶりに訪れ、母親や祖国に残った兄弟たちと果した感動的な再会、リトアニアの農村の風景や暮らしを撮った第2部を中心に、移住して間もない頃のニューヨークのスケッチ(第1部)、アメリカへの帰途に立ち寄ったハンブルグ、ウィーンでの友人との交流(第3部)で構成されている。「日記映画」という新しい表現スタイルを確立し、映画界にその名を知らしめることになった記念碑的作品。
●アメリカ/16ミリ/カラー/88分/1972

ユリュス・ジス(Julius Ziz):1970年、リトアニア生まれ。映画監督。1988年にグルジアのトビリシ映画アカデミーに入学。1990年にニューヨークに招待されて初監督作品『The Window』を上映、「詩のようだ」とのジョナス・メカスの高い評価が転機となり、〈アンソロジー・フィルム・アーカイブズ=AFA〉に活動の場を移す。その後、AFAにてジョン・カサベテスやルイス・ブニュエルなどの特集上映に携わるかたわら、94年から現在まで『The Poet』『The Wolf』など10余本の映画作品を監督。なかでも、日本の俳句を映像表現に採り入れた短篇作品『3 Images Films』で好評を博し、AFAはじめ、ニューヨーク近代美術館(MoMA)、シネマテイク・フランセーズほかに作品が収蔵されている。現在はアイルランドを拠点に世界の第一線で活躍中。


『窓(The Window)』
トビリシ映画アカデミーに在学中の1989年、リトアニアに帰郷して祖母とその生活風景を撮影したデビュー作。「窓」の外と内部を往還しつつ、カメラは丁寧かつ濃密に対象を捉え、静穏な風景の中で微妙に変化していく光りと影、色彩に微かな音を交えながら、一篇の詩のように映画は編まれていく。故国への帰郷、愛するものたちの日々の営みを主題とした『リトアニアへの旅の追憶』をはじめとするジョナス・メカスの作品と共通、共振する部分が随所に見られる一方、表現手法においては強固にして明瞭な独自性を感じさせずにおかない。
●グルジア/モノクロ&カラー/35ミリ/18分/1989

EUフィルムデーズ2010
「リトアニアへの旅の追憶」&「窓」上映日程

※各日上映前に、小林俊道氏(編集者/「メカス日本日記の会」広報担当)による解説があります。

場所:東京国立近代美術館フィルムセンター
 日時:2010年5月30日(日) 17:00~
    2010年6月3日(木)  15:00~

料金:一般                                               500円 
   高校・大学・シニア                            300円
   小・中学生                                       100円
   障害者(付添者は原則1名まで)/キャンパスメンバーズ      無料